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実際にあった、投資詐欺っぽい案件(実名公開)
書き手:コモングッド 編集部
執筆:2020年11月
この記事でわかること
- 友人・知人から受けている投資の勧誘の信頼性がわかる
- 他人が実際に経験した投資詐欺っぽい案件がわかる
はじめに
以前【「私だけは大丈夫」・・投資詐欺に引っかからないために】の記事を執筆しました。
未公開株、社債、先物取引に仮想通貨と、世の中には様々な投資話が溢れています。
しかし、そのほとんどはお金をだまし取るために持ちかけられた詐欺まがいのもの。信じてお金をあずけたのに行方をくらまされてしまった……というケースは報道でも珍しくありません。
新型コロナウィルスにより未来への不安を抱いた方を対象に、悪質な詐欺が広がっており、コモングッドへの相談も増えております。
きちんとした話と、怪しい投資を見分けるためにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、実際にあった投資詐欺っぽい案件、を紹介していきます。
① PGA
「プランスゴールド(PGA)」は、投資することで7時間ごとに行われる仮想通貨のアービトラージにより、月利20%の高配当を受け取とることが出来るというサービスとのこと。
サービス名 | プランスゴールド(PGA) |
---|---|
アジアオフィス | 2605, Building 4, Excellence Century Center at the intersection of Fuhua 3rd Road and Jintian Road,Fushan Community, Futian District, Shenzhen, China |
登記住所 | Suite 201 2nd Floor, Beside Eden Plaza Eden Island, Mahe, Seychelles |
【HP】https://prancegoldholdings.com/?lang=ja
2020年10月にコモングッドのFPサービスを受けた方が、相談時点で数か月前にこちらに約250万円を入金しており、そのあと250万円が350万円に増えたところで出金停止状態になってしまった方がいました。
「出金するのがもう少し早ければ」と悔やんでいる表情が無念でした。
始めた経緯を聞くと、「お仕事での取引先の仲良しの方からの紹介で、周りもたくさんやっていたので問題ないと思った」とのこと。
② スカイプレミアム(ライオンFX)
今回の件について、情報を集めたところ以下のような名前がずらっと出てきます。
- スカイプレミアム(SKY PREMIUM)
- GQFX
- GQキャピタル
- アルバスキャピタル(albus capital)
- ライオンFX(LIONFX)
さて、早速ですが今回相談された投資案件の内容は以下のものでした。(60代女性からの相談でした)
- 月利約2〜3%の利回り
- 年利約30%
- 100万円からはじめられる
……すごいですね。
仲の良い同世代の友人2人から紹介を受けたようです。
こういった案件は、最初のうちは高利回りで運用されているように見えているのですが、時間が経つごとに段々と利回りが下がってきて、最後は出金停止状態になることが多いです。
20年11月現在、出金停止にはなっていないようですが、いつなるかわかりませんので、早々に出金手続きを取っているところです。
③ 高額顧問報酬詐欺(名称仮)
こちらは、金融商品ではない詐欺です。20代で財を成した経営者をターゲットにした詐欺です。
20代経営者で実際に約6000万円の詐欺被害にあった方から情報共有がありました。
手口は「高額報酬で会社の顧問になってあげる」というものです。
名刺には「S・N(おそらく偽名)」と書かれており顧問先の会社名が10-20社ほど記載されています。
まず、出会って初日に、「Nさんにお世話になっている」人たちに1日かけてご挨拶をして回ります。この時点で、「Nさんはすごい」という洗脳状態になっています。
そこから、高級ラウンジへ移動。そこで顧問契約書を出され「顧問になってあげる」という提案をされます。
普段通りの冷静な思考回路であれば、ためらうところですが、洗脳状態・高揚状態になっているのでサインをしていまいます。
この時の顧問料提示額は、月200-300万円だったようです。
そこから、高級スーツ、高級バッグ、高級車など「要らないから使っていいよ」という切り口で、商品の販売が始まります。
Nさんが使っていることでプレミアムがついていると誤認してしまい、市価の3倍ぐらいの価格で購入していることにも気づきません。
その方は、1か月ほど経ってさすがに異常な事態に気づき、何とか脱出したようです。(もちろんお金は返ってきません・・)
信頼している友人からの紹介で、その友人も洗脳されているパターン。本当に怖いですよね。
代表的な投資詐欺
① ポンジスキーム
ポンジスキームとは「高配当」を謳い文句としてお金を集める詐欺の手法です。
アメリカで天才詐欺師といわれた、チャールズ・ポンジがその名の由来です。
この方法では新規客が預けたはずのお金が「配当」と偽られ横流しされることで、顧客はあたかも本当に資産運用されているかのように思ってしまいます。
具体的にポンジスキームは下記の流れで行われます。
-
①「預けるだけで月利20%」などと謳いお金を集める
↓
②運営者は集まったお金を運用しているようで実際は何もしていない
↓
③新規顧客から集めたお金を「配当」として横流しする
↓
④実際に配当が配られるので初めは多くの人が信じる
↓
⑤顧客が増えるにつれ、新規顧客が預けたお金の横流しではシステムが回らず破綻
↓
⑥運営雲隠れ
ここで一番注意すべきポイントが「初めは実際に配当が配られる」ということ。
ポンジスキームでは新規顧客が途切れてシステムが破綻するまでは、実際に配当が配られます。
ただし、顧客が増えていけばいくほど新規顧客を集める必要が出てくるため、いつか必ずシステムが破綻します。
そんなポンジスキームには実際にどのような事件があったのでしょうか。
-
補足
- ポンジスキームはねずみ講とよく混同されますが、ポンジスキームでは詐欺集団と既存顧客だけが得する仕組みなのに対して、ねずみ講は上の階級だけが得をする”ピラミッド構造”なので両者は異なります。
② 高金利元本保証詐欺
「元本保証」をうたって出資者を集める投資詐欺は、定期的に金融の世界で話題になります。
「大切な元本を減らさず、しかも確実に年利10%で運用」などと聞くと、ついつい飛びつきたくなってしまうかもしれませんが、そこは一度冷静になり、投資商品の「健全性」を確認する必要があります。
チェックポイントとしては、その国の政策金利を超えていないかどうか?があります。
例えば、フィリピンの定期預金で年利10%保証などです。フィリピンの政策金利5%なのに高すぎますよね。
※定期預金金利の基準は、政策金利 or 10年物国債の金利とされています。
③ 未公開株詐欺
公開(上場)していない株式の購入名目でお金をだまし取る詐欺です。
「必ずもうかる」、「必ず上場する」、「あなただけ特別にご紹介」、「高値で買い取る」などのセールストークが用いられるが、その株式(発行会社)は架空であるか、実在していても上場の見込みが全くない場合が多いです。
被害に遭うのは60歳以上の高齢者がほとんど。複数の業者を装って電話をする、公的機関を装う、被害回復をうたうなど、その手口は多様化、巧妙化している。
④ 仮想通貨詐欺
仮想通貨詐欺の手口は、仮想通貨のことがよくわからない人に、「必ず儲かる」「安く購入できるのは今だけ」といった謳い文句を言い、大金を払わせるものです。
仮想通貨投資で大きな利益を得た「億り人」も世の中には広く知られており、 仮想通貨と聞くと大金を稼げるチャンスがあると思う人も多いです。その心理につけこんで巧妙に詐欺を仕掛けてくる詐欺が近年急増しています。
仮想通貨は、昔と違って市場で買えるようになっていますので、直接市場で買えばOKです。
おわりに
この記事では、実際にあった、投資詐欺っぽい案件を紹介しました。
紹介した案件以外にも、「おいしそうな話」は沢山あります。「怪しいな?」と思ったらすぐに投資をやめる勇気も必要です。
投資に大事なのは人生設計とそれに合わせた戦略です。
あいまいな情報、おいしそうな話に飛びつくのではなく、「そもそも私には投資が必要なのか?」「どんな戦略が必要なのか?」のチェックから始めてみましょう。
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